REVIEW
韻踏合組合|『So Far, So Good』
『So Far, So Good』
2023.01.18

2019年、王手をかけるべくリリースした10作目『マラドーナ』は、韻踏合組合のポジティブなヴァイブスがこれでもかと言わんばかりににじみ出たスポい作品となった。翌年となる2020年はグループ結成20周年を迎え、それを冠した関連作品やメンバーのソロアルバム制作の構想なども持ち上がっていたが、周年よりも先に到来してしまったのが新型コロナウイルスの悪夢だ。組合長ことSATUSSYは言った、「終わりの見えないコロナ禍をよく耐えたと思う。まあ、大丈夫だけど、100%元気ではない——そんな想いを込めて次のアルバムのタイトルは『So Far, So Good』にしようと」。

そのアルバム冒頭を飾るタイトル曲を手がけたのはDJ MITSU THE BEATS(GAGLE)。イカれてるイっちゃってる異ノーマルから、コロナ禍によって余儀なくされたニューノーマルの影響は、こうしたド頭から“組み合わせの妙”で聴かせてくれる。また、今作のリリースに至るまでの配信シングル「かえろう feat. 韻シストBAND」「Sky’s The Limit feat. RYO the SKYWALKER」「Street Survivors -Blood, Sweat, Tears & Hip Hop-」「Never Die feat. MIGHTY JAM ROCK」に加え、SATUSSY、ERONE、遊戯らのメンバーによるソロ楽曲も収録。

堪え忍んだ時期に20周年を迎えたものの、そのフラストレーションは純度の高いヒップホップミュージックを作り上げる力に形を変えた。アートワークに描かれた濃厚なJAMの原材料は、「ライム」と「ビート」のみ。聴く者の聴覚を抜群に刺激する賞“耳”期限なしの韻踏合組合の11枚目『So Far, So Good』、11月11日、11曲収録で大量出荷。
佐藤公郎(サイゾー)